動脈硬化指数について②
管理栄養士のmarinaです。昨日取り上げた動脈硬化指数ですが、もうひとつ方法があります。それはL/H比です。ここで登場するLは、LDLコレステロール(LDL-C)のことで、HはHDLコレステロール(HDL-C)のことです。
【L/H比】=LDL-C ÷ HDL-C
このHDL-CとLDL-Cのバランスによって、動脈硬化の進展(プラーク形成)が相関することから有用な指標とされています。動脈硬化の進展抑制・退縮を目的としたLH比の管理目標値は、将来の冠動脈疾患の発症を予防する場合(一次予防)では2.0以下、冠動脈疾患の既往がある場合(二次予防)では1.5以下が推奨されています。
なぜ動脈硬化指数が複数あるのかと言うと、2007年の動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改定により、LDL-Cが直接測定されるようになったことが関係しているようです。以前のLDL-Cの測定方法は、Friedewald式から算出された値が用いられていましたが、最近は食事の影響を受けない直接法で測定されています。
ただ、この直接法は各メーカー間で測定原理が異なり、異常リポ蛋白を含む血清においては測定値が大幅に乖離することが指摘されています。つまり、LDL-Cのみ(狭義LDL-C)を測定する試薬と糖尿病などで増加するIDLコレステロールを含んだ広義のLDL-Cを測定する試薬があるため、日本動脈硬化学会では広義のLDL-Cを臨床的LDL-Cとし、臨床検査センターにはどこの試薬で測定したか医療機関に情報開示するよう勧告しています。
そんな背景があるとは・・・っていうただの感想ですが、医学の進歩によって測定方法が今後も変わってくるかもしれませんね。因みにこちらも自身で計算してみた所、1.5以下のため正常値でした~。皆様も計算してみてくださいませ( ˘ω˘ )それではこの辺で!
参考:CRCグループTOP > シー・アール・シー > よくある検査のご質問 > 動脈硬化指数とLDL-C/HDL-C比の違いは何ですか?
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