代謝アップシリーズ『入浴』⑥

 管理栄養士のmarinaです。入浴について調べてみると結構面白いですね。今まで知らなかったことばかりです。最期に、風呂場での入浴事故について取り上げます。冬は特に、温度の急激な変化などによって失神したり、意識障害を起こしたりすることがあり、消費者庁が注意を呼び掛けています。

 厚生労働省の調査によると、入浴中の事故死の数は年間約1万9,000人で、全体の5割が12月から2月にかけて集中しているそうです。入浴中の事故の殆どが浴槽内で、熱い湯に肩までつかるという入浴スタイルが影響しているとみられています。これは、ヒートショックとも言われています。

1.入浴前は

 まずは、脱衣所や浴室を暖めることが必要です。入浴により温度が急激に上昇すると、血圧が上下に大きく変動し、失神したり浴槽内で溺れやすくなります。対策として、湯を浴槽に入れる時にシャワーから給湯すると、シャワーの蒸気で浴室の温度が上がります。沸かし湯の場合は、浴槽の湯が沸いたところで十分にかき混ぜて蒸気を立てて、蓋を外しておくと浴室の気温が上昇します。

2.時間と温度は

 浸かる時間について以前は10~15分と記載しましたが、消費者庁としては10分を目安に上がるように呼びかけられています。のぼせてぼうっとするなどの意識障害が起こってしまうと、体温は湯の温度まで上昇し熱中症になる可能性があります。
 温度について、以前は40℃までのぬるいお湯と記載しましたが、消費者庁でも41℃以下が目安と呼び掛けています。半身浴であれば体温上昇は遅くなるため、全身浴より心臓への負荷が少ないのですが、長時間入浴すると体温が上昇する恐れがあります。結局ほどほどにしましょうという事ですね。

参考:一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 入浴事故を防ぐための5ヵ条 「お湯の温度は41度以下、時間は10分まで」