疾患管理シリーズ『腎のう胞』③

2020-11-12

 管理栄養士のmarinaです。保健指導をしている中で、たまに『腎のう胞』の指摘がある方がいらっしゃいます。腎嚢胞は基本的に無症状ですが、感染や出血や破裂等の合併症を伴っていなければ治療の必要性はありません。
 大きな腎嚢胞で腰痛などの症状がある場合、エコー下に細い針で穿刺し、嚢胞内の液体を吸引します。その後再度液体が貯留しない様にエタノールを注入する治療があります。このエタノール注入でもすぐに液体が貯留し大きくなる場合は、手術で腎嚢胞を切除し電気メスで焼く腎嚢胞開窓術という治療も行う場合があります。
 しかし、根本治療はないようです。腎機能を低下させないようにする服薬や生活管理が治療の中心となるそうですが、症状が進み具合には個人差があるため医師の指示に従って治療を進めていきましょう。

参考
・兵庫医科大学病院 腎・透析内科 常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)について
・ときわ会グループ すこやかコラム 腎嚢胞(じんのうほう)