疾患管理シリーズ『睡眠』⑨
管理栄養士のmarinaです。睡眠に関連する疾患についてです。
ひとつは、「睡眠関連食行動障害」と言って女性に多くみられ、睡眠中に無意識に食べ物や飲み物を摂ってしまうものです。
・子どもが寝ぼけるような状態が成人まで治らずに残ってしまい、それが食行動に変わる
・日常生活のストレスが寝ている間に爆発してしまい、食行動に変化してしまう
と、いうことが原因のようですが・・朝起きたら食材が少なくなっている状態は驚いてしまいますね。更に、食べ物を調理する場合や、夢遊病と合体して深夜にコンビニまで買い物に出てしまうこともあるようです。問題なのは、自分の行動を制御できないことで、うつ病などの疾患が併発する事です。
現時点では、決定的な治療法は定まっていませんが、原因となった睡眠障害の治療があればそれを優先し、ストレスが原因と考えられる場合には、ストレスの低減を優先して行われています。
もうひとつ、「レム睡眠行動障害」によって、本人や隣で寝ている人がケガをする事例も多く報告されています。本来の睡眠時は、夢を見ても筋肉は動かないようにできていますが、筋肉を動かないようにするシステムが何らかの原因で働かなくなり、筋肉が動くようになってしまうことで起こる障害です。
そのため、夢を見ているとおりに体が動き、相手に反応して手を振り上げたり喧嘩の状態になったり、そこから逃れようと実際に走り出したりします。その結果、隣で寝ている人がけがをしたり、本人が壁やガラス窓に激突する場合もあります。
この主な原因は、脳の加齢による神経伝達障害やストレス、過度の飲酒といわれており、大半が50歳以上の男性で、薬による対症療法はありますが、根本を治療する方法は現在確立されていません。
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