疾患管理シリーズ『急性期脳梗塞』④
管理栄養士のmarinaです。脳梗塞を発症すると、脳の血流が遮断されてしまうため、脳の機能を失ってしまいます。しかし、脳の一部の血流の流れが一時的に悪くなると、半身の運動まひ等が現れ、24時間以内(多くは数分から数十分)に完全に消えてしまう事があります。それが【一過性脳虚血発作(TIA)】です。
これは、脳の血管が血栓で詰まることで症状が現れますが、脳細胞が死んで機能しなくなる前に、血流の流れが再びよくなるため、脳細胞が元の機能を回復して症状も消失します。
脳細胞が死んでしまうと、運動まひ等の症状が残ってしまいます。こちらが、脳梗塞です。脳梗塞の一歩手前の状態、というべきでしょうか。
こちらの一過性虚血発作を放置しておくと、3カ月以内に15~20%の人が脳梗塞を発症し、そのうち半数は一過性脳虚血発作を起こしてから数日以内に脳梗塞になるようです。
その症状は、脳の動脈が詰まる場所によって異なります。典型的な場合だと、片側の手足や顔のまひ等の運動障害、片側の手足や顔のしびれや感じ方が鈍くなる等の感覚障害、ろれつが回らない、言葉出ないといった言語障害、片方の目が見えにくくなる視力障害、片側にあるものが見えなくなる視野障害等が主な症状です。
脳血管の異常による運動障害や感覚障害はほとんどが片側におこるのがポイントです。
参考 国立研究開発法人国立循環器病研究センター [96]脳梗塞の"前触れ" 一過性脳虚血発作とは?
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