疾患管理シリーズ『C型肝炎』⑦

2020-08-15

 管理栄養士のmarinaです。C型肝炎の解説は最後です。腰痛がつらくて寝てしまいました・・・。

 治療方法についてデス。C型慢性肝炎に対するもっとも根本的な治療は、HCVを体内から排除することです。以前はインターフェロンを用いた治療がおこなわれていましたが、現在はほとんどの方がインターフェロンフリーの飲み薬での治療を受けています。

●インターフェロン
 リバビリンという飲み薬の併用、ペグインターフェロンという週1回の注射ですむ薬剤も開発されました。しかし、効果が不十分で副作用も多かったため、インターフェロンに加え、C型肝炎ウイルスに直接作用する薬剤(直接作用型抗ウイルス薬、DAA)をペグインターフェロン、リバビリンと併用する3剤療法がおこなわれ、治療効果が格段に高まりました。

●インターフェロンフリー
 飲み薬だけの治療「インターフェロンフリー」治療が始まり、C型肝炎の抗ウイルス治療の主流となっています。ウイルスの型や肝炎の進行度や過去の治療歴の有無などを元に選択して投与されています。これにより、慢性肝炎から代償性肝硬変までの初回治療の場合、95%以上の人でウイルスを体内からなくすことが可能となっています。しかも、インターフェロンのような副作用が少なく、これまでさまざまの合併症でインターフェロンが使えなかった患者さんでも短期間で安全に治療ができるようになりました。
 また、過去にインターフェロンフリー治療を受けていてウイルス排除に至らなかった方は薬剤が効かなくなっている「薬剤耐性」ウイルスをお持ちの可能性がありますので、肝臓専門医と相談して次の治療(再治療)を決める必要があります。

●肝庇護療法
 HCVを排除できない一部の患者さんには、ウルソデオキシコール酸(内服)やグリチルリチン配合剤(注射)により、肝機能を正常に保ち、肝炎の進行を防止する方法で治療します。

 それではまたお会いしましょう(´っ・ω・)っ

参考:国立研究開発法人 国立国政医療センター 肝炎情報センター