疾患管理シリーズ『C型肝炎』⑥
管理栄養士のmarinaです。久しぶりにゲリラ豪雨でした。かなり近くで雷が鳴っていて驚きました。
C型肝炎を発見するための検査について解説します。現在の肝臓の炎症の程度をみるのがAST(GOT)値やALT(GPT)値です。高値が持続していると肝臓の炎症が強く、肝炎が進行しやすいと言えますが、数値が低くても病気が進行していないわけではありません。
また、肝炎の進行度(慢性肝炎から肝硬変へ)どの程度進行しているかを把握することが非常に重要です。これには肝臓でつくられるアルブミン(Alb)や、血液を固まらせる働きをもつプロトロンビン(PT)という蛋白の量を、「血清アルブミン値」や「プロトロンビン活性値(または国際標準値)」などを参考にして総合的に判定します。また、肝臓病の進行や線維化で少なくなることが知られている血小板数を測定します。
肝臓の状態や肝がんの合併を知るためには腹部超音波検査(腹部エコー検査)やコンピューター断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像法(MRI)などの画像検査を行います。また、造影剤という薬を静脈注射しながら写真を撮影することがあります。これは造影剤を使ったほうが、より精密に肝がんを見つけることができるためです。また、肝臓の状態を直接観察するために、おなかに針を刺し、腹腔鏡という特殊なカメラで肝臓を観察することもあります。さらに、直接、肝臓の組織・細胞の一部をとって顕微鏡で観察する「肝生検」によって、詳しく肝臓の状態や線維化の程度を評価することもあります。
また、肝がんの早期発見に努めることが重要です。肝がんで特徴的に高くなる、AFP、AFP-L3分画比、 PIVKA-IIなど「腫瘍マーカー」を測定します。これは血液で測定しますので、通常の血液検査のときにおこないますが、腫瘍マーカーだけで、肝がんの早期発見ができるわけではありませんので、複数の検査を組み合わせることが重要です。それではまたお会いしましょう(´っ・ω・)っ
参考:国立研究開発法人 国立国政医療センター 肝炎情報センター
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