生活習慣改善シリーズ『脂質異常症』①

 管理栄養士のmarinaです。本日は、父の日でしたね。何かお祝いをされた方もいらっしゃるのでしょうか。不思議な事に、いつまでも父の日と母の日は祝う習慣があるのに、子どもの日は成人を過ぎると祝う習慣がなくなっていますね。我が家だけでしょうか・・・?

 さて、今回からは脂質異常症について取り上げます。脂質異常症は、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロール(以下LDLコレステロール)が多すぎたり、善玉コレステロール(以下HDLコレステロール)が少なすぎる生活習慣病です。
 まずは、中性脂肪についてピックアップします。栄養素と生活習慣の関係で、最も関連の強い指標は肥満です。BMIが高いほど中性脂肪値も高くなる傾向があります。その反対に、体重が低下すると(BMIが下がると)、速やかに中性脂肪値も低下します。 したがって、肥満があれば肥満の改善を優先することが大切です。

 肥満がない場合は、単独要因で改善に取り組む必要があります。中性脂肪値を上げる単独要素は、①糖質(単純糖質)②多量飲酒です。中性脂肪値を下げる要素は、①n-3の多価不飽和脂肪酸(EPA)と②活動量がポイントです。

 中性脂肪値を上げる単独要素の1つ目、糖質(単純糖質)についてです。糖質摂取量が多いと中性脂肪値が上昇しやすいですが、糖質の種類により影響度は異なります。果糖はブドウ糖より中性脂肪値上昇作用が強いです。つまり、甘い飲料や果汁飲料を控えるだけでなく、砂糖の多い食品も控える必要があります。この説明は少し複雑ですが、砂糖を分解すると、果糖とブドウ糖になります(砂糖=果糖 +ブドウ糖)。そのため、中性脂肪をあげやすい果糖を控える事は、砂糖を控える事も大事なのです。特に、夜の果物摂取は中性脂肪値を上げやすいです。食べるのであれば、朝食や昼食が望ましいのではないでしょうか。

 中性脂肪値を上げる単独要素の2つ目、多量飲酒についてです。アルコールの種類に関わらず、アルコールそのものの多量摂取により、肝臓での中 性脂肪値の合成が増加します。したがって、多量飲酒(アルコール46g/日以上=適量の2倍以上)の習慣があれば、飲酒量を減らすことが必要です。

 それではこの辺で。またお会いしましょう(´っ・ω・)っ