眼底検査の結果について解説します
管理栄養士のmarinaです。健診の中に、眼底検査をする場合があるかと思いますが、その結果について調べてみました。眼底検査の所見は、いくつかの分類方法があります。
まずは「Scheie(シェイエ)の分類」を解説します。高血圧性変化(H)、動脈硬化性変化(S)に分かれており、結果が0であれば異常所見なしです。(H)も(S)のどちらも、Ⅰ~Ⅳと数字が大きくなるにつれて症状が進行しています。H2S0など、段階が細かく表記されていることが特徴的です。
ちなみに(H:高血圧性変化)のⅣレベルは、網膜出血や白斑の所見に乳頭浮腫が加わったものになります。『網膜出血』は、その名の通り網膜や硝子体の出血しています。『白斑』には硬性白斑と軟性白斑があり、硬性白斑は網膜の血管から蛋白質や脂肪が漏れてできる境界鮮明な白い斑点で、軟性白斑は網膜の毛細血管が詰まった(虚血)時にみられる境界不鮮明な白い斑点です。『乳頭浮腫』は、その名の通り視神経乳頭という視神経が集まっているところが腫脹していますが、初期には痛みも何もないようなので早めに見つけることが重要のようです。
追加ですが、(S:動脈硬化性変化)のⅣレベルの場合は、銀線動脈がみられます。『銀線動脈』は動脈の血管が輝いて見えたりするようですが、言葉だけではよく分かりませんでした・・・(;´∀`)
実はその他にも分類の種類が沢山あるようで・・・
「キースワーグナー分類」は、動脈硬化の進み具合を表し、同じく0 ~Ⅳレベルで分類しますが、Ⅱレベルはaとbに分かれているため実質は6段階です。
「Scottの分類」は、糖尿病による網膜変化を表し、0 ~Ⅳレベルとなっています。
「改変Davis分類」は、網膜症なし(所見なし)、純網膜症(血管透過性亢進:軽症:硬性白斑等)、増殖前網膜症(血管閉塞:中等症:軟性白斑等)、増殖網膜症(血管新生:重症:・乳頭上新生血管等)の4つに分類されています。患者への説明に使用しやすいメリットの反面、日本以外の欧米諸国では使用されておらず、疾患の幅が広いことからざっくりした診断になっています。
「Wong-Mitchell(ウォングミッシェル?)」は、高血圧・動脈硬化性の網膜血管所見を表しますが、所見なし、軽度(網膜細動脈のびまん性狭細等・・毛細血管が狭くなっているという意味でしょうかね・・)、中等度(網膜出血や硬性白斑などの網膜症所見)、重度(網膜症所見に加えて乳頭浮腫)の4分類になっています。
長くなりましたが、以上です!それではまたお会いしましょう(´っ・ω・)っ
参考
・一般財団法人 日本予防医学協会 健康診断結果の見方:眼底検査
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