エネルギーとカロリー(kcal) の違いを解説します

 管理栄養士のmarinaです。ここ最近は、夕食後に歩くかジョギングするようにしています。まだ開始から3回目ですが・・1回5㎞を目標に歩いています。時間は45分ぐらい、歩数は約7000歩です。ただ、アプリで計算されている消費量は約300kcalのみ。塵も積もれば・・と思って続けてみますが、少ないなあと思ってしまいますよね。

 今日は、ふと思った疑問を(自分のために)解説します。『カロリー』と『エネルギー』についてです。○○を制限しましょう。○○を摂取しましょう。○○を消費しました。等、皆さんはどういう風に使い分けていますか。もしくは、使い分けをあまり意識されていないですか?

 結論から言えば、ネットでは正解らしい言葉が見当たりませんでしたね~。個人的な意見にはなりますが、カロリーはあくまでもエネルギーの単位だと思っています。そのため、上記例文は全てエネルギーと言うのが正解かな・・と思うのですが、いかがでしょうか。一般にはカロリーという方が、広く浸透しているため、カロリー制限とか、カロリー摂取と言った方がピンとくるので使っているのではと想像しています。

 因みに、「カロリー」とはエネルギーの単位です。1ℓの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーが1kcalです。kは1000という意味があるため、 1ml(1cc:小さじ1/5杯分)の水の温度を1℃上げるのは1calになります。
 こうした表現は少しわかりにくいですよね。電気製品で言えば、動くためにエネルギーが必要ですが、その材料は電気です。電気は人間のカロリーに当たるようなイメージでしょうか。もっと分かりにくくなっているかもしれません、すみません( ̄▽ ̄;)

 人間の場合、動くためのエネルギーは、食事から補っています。特に、エネルギー産生栄養素といわれる「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」です。以前は、三大栄養素とも言われていましたね。これらの栄養素は○○kcal(カロリー)と表現されています。よくパッケージの側面に書いてあるものを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。これらの三大栄養素全て(その他にビタミン、ミネラルのカロリーも含め)を合計するとエネルギーが計算できるという訳です。

 同じように言葉の意味について、上記で使っている「栄養素」と「栄養」は異なります。
 栄養とは、呼吸、消化吸収、排泄、運動、成長、繁殖などの生活現象を維持し、健康な日常生活を送るために必要な物質を外界から摂取し、これを利用し、不要なものを排泄しながら生命を維持していくことを指します。
 一方、栄養素とは、生活現象を営むために外界から摂取しなければならない物質のことであり、具体的には、たんぱく質やカルシウムなどがこれに該当します。
 栄養素は摂取できますが、栄養は摂取できない。ということでしょうか。日常では「栄養をする」等の表現は使わないですが、専門家として細かいところまで注意が必要ですね。
 

 それでは、またお会いしましょう( ˘ω˘ )

参考
・株式会社 タニタ ホーム>健康のつくりかた>カロリーとは
・e-ヘルスネット エネルギー産生栄養素

雑記解説

Posted by marina