アルコールと血糖値の関係について解説します②
みなさん、こんばんは。管理栄養士のmarinaです。昨日の記事、自分で読んでいても何が何だか・・と、なったので改めて書き直してみます。おんなじ内容ですが少しかみ砕いて書いてみようと思います。
▼さて、今回は糖尿病のお話で、アルコールとの関係を取り上げます。何故かというと、ふと『アルコールが血糖値を下げる理由ってなんだっけ』『血糖値をあげにくいお酒なら飲める、、けど影響出る理由ってなんだっけ』と、思ったからです。職場の上司とロールプレイしている時に思いました。確か。
▼参考にしたサイト
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-013.html
▼ 結論から言えば、アルコールそのもの作用やアルコールの代謝が血糖値に影響を与えます。
その原因は明らかではありませんが、適度な飲酒は糖尿病の発病に抑制的に働く可能性が推定されています。一方、多量の飲酒は糖尿病発症の危険性を高め、特に肝障害や膵障害が加わるとコントロールが難しい糖尿病になります。適度、多量の基準は体格や遺伝子等の条件によるため個人差が大きいです。
▼糖質の代謝を糖代謝と言います。身体に取り込まれた糖質はブドウ糖に分解して吸収されると、肝臓まで運ばれます。そして血液で全身に運ばれてエネルギー源となり、余ったブドウ糖は再び肝臓に戻ってきて貯蔵されます(グリコーゲンと言う) 。
▼この糖代謝に重要な役割を担うのが、膵臓の細胞から分泌される『インスリン』です。インスリン分泌が不足すると、ブドウ糖がエネルギー源として利用されたり肝臓に貯蔵されにくく、血液内にブドウ糖が基準値以上の高濃度で流れます。これが、糖尿病予備軍の耐糖能異常や糖尿病の状態です。
▼アルコール(飲酒)が原因で膵臓に炎症が起きると(アルコール性膵炎)、膵臓の細胞が破壊され(インスリン分泌が低下)糖尿病を併発します。このような膵性糖尿病(膵臓が原因の糖尿病)では、血糖値を上げるグルカゴン(膵臓の細胞に含まれている)の分泌も低下するので低血糖も起こしやすく、血糖コントロールが不安定になります。
▼アルコールが原因で肝硬変になると(アルコール性肝硬変)、ブドウ糖を肝臓に貯蔵しにくくなります。
更に肝臓で分解されるはずのインスリンが過剰に残るため、高濃度のインスリン状態(慢性高インスリン結晶)となります。インスリンの効き目が低下(インスリン抵抗性)することで、肝性糖尿病が発症します。
しかし膵炎や肝硬変のない常習飲酒者でも耐糖能異常をしばしば認めます。つまり、肝臓の機能が低下すると、ブドウ糖の貯蔵(グリコーゲン)ができず、血糖値を下げるインスリンが必要量以上に残るので、血糖値がコントロールができないということでしょうか。
▼アルコールは、肝臓内でのグリコーゲン→ブドウ糖への分解を亢進させ、飲酒後に一過性に血糖値を上昇させます。また飲酒時の脂質やたんぱく質の多い酒肴によるカロリー摂取過多が高血糖を助長します(※どちらというと高血糖が持続されるという意味だと思います)。
ということで、適量以上のアルコール(種類ではなく、アルコール量によって)は高血糖を招くので注意です。
▼食事を十分にとらずに飲酒すると アルコールは低血糖発作を引き起こすことがあります。
それは食事量低下のため肝臓のグリコーゲン(ブドウ糖の貯蔵)が減少しており、さらにアルコールの代謝に伴う種々の代謝経路の変化により糖新生(グリコーゲン以外から糖を産生する)が抑制されるためです。またインスリン注射や経口血糖降下剤などでの薬物治療中には、さらに低血糖を来たしやすいので、食事をとらずに飲酒することは厳禁です。ツマミなら低脂肪で高たんぱく質なもの(豆腐・枝豆・イワシ・鶏肉など)が良いでしょう。
※ とてもややこしいのですが・・個人的な解釈としては、高血糖も低血糖もあり得る、という意味だと思っています。
▼アルコールはアルコールそのものの作用の他に、アルコールの代謝・肝障害・膵障害・飲酒時の食事摂取量の乱れなどの様々な因子を介して、糖尿病コントロールを困難にさせます。
以上です!かみ砕いて書こうと思うと、なんだか難しいように感じました・・・また違う日に記載したら内容が精査されているかもです。まとめると、ただ、飲酒は高血糖、低血糖の原因になるのであくまでも適量をたしなむ程度に留めて頂けると良いのではと思います!
また今度、お会いしましょう~( ˘ω˘ )
最近のコメント