LIVE配信の回答(1/6) 尿酸・プリン体・核酸を解説します
こんにちは、管理栄養士のmarinaです。1/6(月) 21:00~live配信をさせて頂きました!コメントや質問がゼロの状況で1時間喋り続けましたのですが、その時の内容簡単にまとめます。
尿酸とは
尿酸とは 「プリン体」と呼ばれる物質が代謝されて生じる最終産物です。 簡単に言うと「プリン体」という物質が体内で分解されてできる燃えカスです。もっと簡単に言うと、体の中で作られたプリン体のゴミです。
この尿酸が、痛風の原因物質です。「 風に吹かれただけでも、痛い」から痛風というそうですが、本当に痛いらしいです。
プリン体は
プリン体は運動したり臓器を動かしたりするためのエネルギー物質で、常に体内で作られています。(難しく言うと<プリン骨格を持った塩基>と表現するらしいです。)肉、魚、野菜など食物全般の細胞に存在していますので、摂取しない訳には行きません。
また、私たちの細胞には遺伝情報を伝える役割を持つ核酸という物質があります。( 難しく言うと<リボ核酸(RNA)>と<デオキシリボ核酸(DNA)>の総称だそうです。) 核酸の構成成分もプリン体で、古くなった細胞を分解する新陳代謝の過程でこの核酸からプリン体が出てきます。これらのプリン体は主に肝臓で分解され尿酸となり、一時的に体内に溜め込まれ、尿や便として排泄されます。
要するに
核酸 → (分解) → プリン体 → (分解) → 尿酸
予防するには
痛風発作が起きる原因は、大きく分けて以下の3つが考えられます。
① 尿酸が多い(体で作る量、外から入ってくる=食べる量)
② 排泄が出来ない(尿にうまく出せない)
③ ①②の両方
水分不足は、血液がドロドロになります。目標は2L以上(発汗があればそれ以上)を推奨です。一日の中で少しずつ飲んで、余分なモノを排泄しましょう。
乳製品(牛乳、ヨーグルト等)は血清尿酸値を低下させ、痛風のリスクも増加させないため摂取を推奨します。 ただし、エネルギーを摂りすぎの方は乳製品の量を見直す事も必要です。
尿のアルカリ化を促し、尿酸の尿中での溶解度を高める (簡単に言うと、尿に痛風の原因である尿酸を溶かして体外に排泄させる) 効果も認められています。 目安は生野菜で両てのひら1杯、茹で野菜で片手の平1杯程度です。
果物の量が多いと、痛風になりやすいデータがあります。適量はバナナなら1本/日、リンゴは1/2個、ミカンは中2個程度です。
エネルギー量が多いと、尿酸を作る栄養源も多くなります。 特に、たんぱく質食品のうち、肉類・魚介類などの動物性たんぱく質は血清尿酸値を上昇させます。
特に、干している食べ物(干物など)、魚卵(たらこ、白子など)は特にプリン体が多いです。その理由は、細胞が多い(凝縮されている)からです。ビールのプリン体もお聞きになっているかもしれませんね。
ストレスも、発作に影響するようです。
痛風発作が起こってしまったら
痛風発作治療薬で患部の痛みや腫れを取り除きます。発作が治まったら痛風の原因である高尿酸血症に対する治療を始めます。生活習慣を改善しつつ尿酸降下薬を少量から使い始め,徐々に尿酸値を下げていきます。基本は生活習慣病の見直しです。
食事と運動が中心になりますが、100メートルダッシュやベンチプレス100キロなど、息をこらえて行う無酸素運動は尿酸値上昇の原因になり得ます。話しながらでもできるような有酸素運動で肥満やストレスを解消しましょう。
アルコールの補足
アルコールは基本的に中止が望ましいです。理由は・・・
① 肝臓でのアルコール分解に伴い、体の中に元々あったプリン体の分解が進む
② また、分解途中でできた物質が、腎臓で尿酸を排泄する能力を低下させる
③ アルコール飲料そのものに含まれるプリン体が多い
などの相乗効果により血清尿酸値を上昇させてしまうからです。
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